『災難に逢う時節には、災難に逢うがよく候。
死ぬ時節には、死ぬがよく候。
是ハこれ災難をのがるる妙法にて候』
「良寛」(水上勉/中公文庫)より
幸せのヒント 「不幸を最小限にする」
災難に遭ってしまうことはあります
すでに起こってしまった災難を取り消すことはできません
災難にあわてふためいたりしてしまうと、
過った対処をして災難を大きくしてしまうかもしれません
少なくとも心の中では災難が大きくなってしまうでしょう
起こってしまった不幸には、「こういう時もある」と受け入れ、
少しでも落ちついて対処できたほうがいいのではないでしょうか。
『およそ惨めなものは、将来のことを不安に思って、
不幸にならない前に不幸になっている心です』 セネカ
『私は人生の苦難を味わってきたが、
実際に起きたのはほんの少しだった』 マーク・トゥェイン
災難が起こる前に心配しすぎてあまり苦しまないほうがいいのでしょう。
『雨は一人だけに降り注ぐわけではない』 ロングフェロー
災難が起こった時には、まず、「こういうこともある」「今つらいのはしかたがない」「同じような経験をしている人が他にも(たくさん)いる(はず)」などと受け入れる考え方を心がけることで、少しでも心を落ちつけることができるといいでしょう。
『雨が降れば傘をさす』 松下幸之助
『禍を転じて福となす』
あとは、その時に自分にできることを考えて、やればいいのです。
不幸を幸せに変えられると、なおいいでしょう。
『災難に逢う時節には、災難に逢うがよく候。
死ぬ時節には、死ぬがよく候。
是ハこれ災難をのがるる妙法にて候』 良寛
誰の人生にも災難が降りかかることがあるでしょう。中には避けようのない災難もあるのではないでしょうか。
必要以上に大きい災難にしないことが大事なのでしょう。
起こってしまった災難は、現実として受け入れることで、少しでも心を落ちつけて対応できるといいでしょう。
動転してさらなる災難を引き起こすのは避けなればなりません。また、いつまでも落ちこんでいては不幸を長引かせることになってしまいます。
災難の現実を受け入れることで、現状で可能な方策を考えて、行動できるといいのではないでしょうか。
災難はできるだけ軽くすませ、苦しみを幸せに向かうきっかけやいい経験にできるといいでしょう。
どんな災難も時間をかければ、不幸を幸せに変えることは可能だと思います。
良寛さんの言葉の反対を考えれば、災難に逢う時節でないのなら、逢わないように努力することが大事でしょう。
死ぬ時節でないのなら、死なないように、よく生きることが大事なのではないでしょうか。
災難や死がいつくるかはわかりません。常に今を大切に努力することが大事なのだと思います。
その上で、災難や死がやってきた時には、できるだけ心静かに対応できるといいのではないでしょうか。
◇ more hint! 「不幸は、幸せかもしれません」
「苦・不幸」に関する名言
『賢人は、妨げうる不幸を座視することはしない一方、・・・』 ラッセル
『雨は一人だけに降り注ぐわけではない』 ロングフェロー
『苦は楽の種、楽は苦の種と知るべし』 水戸黄門
『じたばたしたり苦しんだりした時は、実はチャンスなんだ』 小泉吉宏