幸せになる考え方
「人は人、自分は自分」と割り切る考え方
人の目を気にしすぎないために、人にあまりイライラしないために、人と自分を比べて嫉妬したり落ち込んだりしないために……人間関係の問題でけっこう役に立つ考え方が「人は人、自分は自分」です。
また、まわりの人にあまり左右されずに自分らしく生きるためにも「人は人、自分は自分」と割り切って考えられるようになるといいでしょう。
「人は人、自分は自分」という人は、「わがまま」「ジコチュー(自己中心的)」「協調性がない」「冷淡」というような感じがするかもしれません。
何でも「人は人、自分は自分」というのは、あまりよくないのでしょう。
「人は人、自分は自分」という考え方は道具と考え、自分の心の平和と幸せのために、時と場合によって使えればいいのです。
1.人の考えと自分の考えが違っていても「人は人、自分は自分」と割り切る
2.人の望みと自分の望みは違うもの「人は人、自分は自分」と割り切る
3.人の行動と自分の行動が違っていても「人は人、自分は自分」と割り切る
4.人の仕事と自分の仕事は違うもの「人は人、自分は自分」と割り切る
5.人の家庭と自分の家庭は違うもの「ヨソはヨソ、ウチはウチ」と割り切る
6.人に恵まれたものと自分に恵まれたもの違うもの「人は人、自分は自分」と割り切る
7.人の生き方と自分の生き方は別のもの「人は人、自分は自分」と割り切る
8.人の幸せと自分の幸せは違っていい「人は人、自分は自分」と割り切る
9.自分らしく生きるためにも「人は人、自分は自分」と割り切る
◇「人は人、自分は自分」の使用例
「人は人、自分は自分」という考え方は、様々な場合に使うことができます。
たとえば、人の目を気にし過ぎて、ビクビクしたり、臆病になってしまったりした時に、「人は人、自分は自分」「人にどう思われてもいい」と割り切る。
たとえば、モラルや常識に欠ける人の言動や態度にイライラしたり、怒ったり、悲しい気もちになった時に、「こんな人もいる」「人は人、自分は自分」と割り切る。
たとえば、人と意見や考え方が合わずに、ケンカになったり、険悪になったりした時に、「この人にはこの人の考えがある」「人は人、自分は自分」「自分には自分の考えがある(違っていい)」と割り切る。
たとえば、幸せそうな人と自分を比べて、嫉妬したり、落ち込んだりした時に、「人は人、自分は自分」「自分は自分の幸せを大切にしていけばいい」と割り切る。
たとえば、見栄を張りそうになった時に、「人は人、自分は自分」「見栄を張るのはやめよう」「自分らしくしていればいい」と割り切る。
たとえば、人が悪いことやずるいことをしていても、「人がしているから自分も……」などと考えずに、「人は人、自分は自分」「自分だけはああいうことはしないぞ」と割り切る。
たとえば、人の生き方が羨ましく思えた時に、「人は人、自分は自分」「自分らしく生きていけるように努力していこう」と割り切る。
たとえば、自分の考えや生き方を人に批判されたりバカにされたりしても、「人にどう思われてもいい」「人は人、自分は自分」「自分はこれでいい」と割り切る。
他にも、「人は人、自分は自分」と自分の心に言い聞かせることで、悪感情を小さくできる時がけっこうあるでしょう。
記事
「「人は人、自分は自分」で生きるために私がやめた3つのこと」(ウートピ)
「上司にきらわれたくない...公認心理師が身につけた「嫌な人間関係の上手なかわし方」」(PHPオンライン)
「人間関係も上手くいくようになるかも?プライドが高い自分との付き合い方」(YOLO)
名言
◇人付き合いに関する名言集
人の考え、自分の考え
人はそれぞれに違います。中でも、問題になるのが考え(方)の違いではないかと思います。
人の意見が気に入らないことがあるでしょう。それは自分の意見(考え)と違うからでしょう。
そういう時に、「人(の考え)は人(のもの)、自分(の考え)は自分(のもの)、違っていていい」と考えられれば、イライラしたりせず、特に問題にはならないでしょう。
グループで何かをする際に、意見を合わせ(統一し)なければならないこともありますが、人づきあいの中では意見を合わせなくても(違っていても)いいことも多いでしょう。
「人の目が気になる」「人にどう思われるかを気にしてしまう」と悩む人もいます。それは人の思惑(考え)を気にしすぎているのでしょう。
そういう時に、「人(がどう思うか)は人(の問題)、自分(がどう考えるか)は自分(の問題)」と考えられれば、人の目を苦にしなくてすむはずです。
人がどう思うかは「相手の問題」です。
大事なのは自分がどう考えるかです。自分が「これでいい」と思えるのなら、人がどう思おうがかまわない、という強い気もちがもてるといいのではないでしょうか。
他にも、「人は人、自分は自分」と自分の心に言い聞かせることで、悪感情を小さくできる時がけっこうあると思います。
世の中にはいろんな人がいます。自分と考え方や価値観や習慣などが違う人がいるのは当たり前です。
「人は人でいい、自分は自分でいい、違っていていい」と割り切って考えられるようになるといいのではないでしょうか。
人の望み、自分の望み
人はそれぞれに望むものが違います。幸せになるためには、自分の望みを知り、それを求めて行動・努力することが肝心です。
人がもっているもの(物・人・事)を見て、「自分もあれがほしい」と思うことがあるでしょう。
人の幸せをヒントに自分の幸せを見つけることは悪いことではありません。
ただし、それが嫉妬心や劣等感や対抗心に根ざしたものだとしたら、たとえ得られたとしても幸せにはなれません。
得たものを喜んで使えない、楽しんだり味わったりできない、すぐに幸せを感じられなくなる、忘れてしまう・・・このような場合、自分が心から望むものではないのです。
そういうことが多い人は、人のものを見て「あれもほしい、これもほしい」とキリがないでしょう。
「人(の望み)は人(のもの)、自分(の望み)は自分(が決める)」のように割り切って考え、他人や流行に流されずに、自分の望みを叶えていけるようになるといいでしょう。
夢や目標をもって生きている人を見て、自分も「夢をもって生きよう」と考えるのはいいことです。
ただし、自分に達成可能で自分に合った目標をもつことが大事です。
また、人がもっている大きな夢を知り、「自分にはあんな夢はもてない」とはじめから夢をもつことをあきらめてしまうのは、自分のためによくありません。自分にも叶えられる夢、幸せになれる夢がきっとあるはずです。それを見つける努力をしたほうがいいでしょう。
「人(の夢)は人(のもの)、自分(の夢)は自分(のもの)」と考え、自分の夢や目標を愉しめるようになるといいでしょう。
他にもいろんな望みが、人それぞれにあると思います。好きなものも異なれば、大切にしたいものも違うでしょうから。
自分の望みを愛して生きられるようになるといいのではないでしょうか。
人の行動、自分の行動
人のやること・やり方が、ちゃんとしていない、礼儀正しくない、いいかげん、要領が悪い、やさしくないなどで、イライラしてしまうことがあるでしょう。多少のイライラはしかたがありませんが、「許せない」などと怒りに達してしまうと、自分をコントロールするのが難しくなってしまいます。
怒りに駆られた行動は人間関係を悪化させることにつながるでしょう。その前に、「怒りは毒」だそうです。
世の中にはいろんな人がいます。「こんな人もいる」と考え、少しでもイライラを鎮められるといいでしょう。
さらに、「こんな人のためにイライラするのは損だ」と考えられると、なおいいでしょう。
人にイライラする原因は「相手が変わることを無意識に期待しているから」です。
ほとんどの場合、「人は変わらない」と思ったほうがいいでしょう。
「人(の行動)は人(の問題)、自分(のイライラ)は自分(の考え方の問題)」と割り切って考え、人にイライラしない考え方を心がけられるといいでしょう。
すぐにはうまくできないかもしれませんが、「人にイライラしない自分になろう」と努力を続ければ、少しずつできるようになれるでしょう。
世の中には悪いことをする人がたくさんいます。
たとえば、人の悪口を言う人、意地悪をする人、ルールを守らない人、マナーをわきまえない人、モラルがない人、犯罪行為をする人・・・。
人がしているから自分もする、自分が人からそういう目にあわされたから自分も人にする、というのはどうかと思います。
「人(の行動)は人(の問題)。自分(の行動)は自分(の問題)」です。
むしろ、「(人がしていても)自分だけは(そういう悪いことはしない)」という気もちがあったほうがいいでしょう。
人の言動にあまり左右されずに、自分を大切に生きていけるようになるといいのではないでしょうか。
人の仕事、自分の仕事
誰かの仕事(職種・会社・地位など)について知り、嫉妬したり劣等感を感じたりするのは、自分のためにいいことではないでしょう(うらやましいぐらいならいい)。
世の中にはいろんな仕事の人がいるのです。それで社会が成り立っているのです。どんな仕事も何かしら誰かの役に立っているのです。「職業に貴賎なし」という言葉もあります。
「人(の仕事)は人(のこと)。自分(の仕事)は自分(がどう取り組んでいるかが大事)」と割り切って考えられるといいでしょう。
自分のまわりで働いている人の仕事(業績・評価・出世など)を見て、嫉妬したり不満に思ったり落ち込んだりするのもよくないでしょう。
「比較は不幸になる考え方」です。
「人は人、自分は自分」と考えられるといいでしょう。
人の仕事のことはともかく、自分の仕事についてどう考え、どういう気もちで取り組んでいるかが大事なのではないでしょうか。
仕事をイヤイヤやらないようにし、好きになる努力をすることです。
仕事を楽しむ工夫をし、少しでも仕事を明るくできるようになるといいでしょう。
仕事の幸せを感じられると、なおいいでしょう。
実際には、いろいろ大変なこと・つらいこともあるでしょうが、(仕事に関する)幸せになる考え方を心がけることで少しでもラクになれるといいでしょう。
仕事への愛をもてると、なおいいのではないでしょうか。
人の家庭、自分の家庭
人の家庭に関すること(持ち物、やる事、やり方など)を知り、不満を抱いたり嫉妬したりしてもイヤな気分になるだけです。
また、「あそこの家の誰々は○○(それに比べてウチの誰々は××)」などと考えるのもよくないでしょう(比較は不幸になる考え方)。
「ヨソ(人の家庭)はヨソ。ウチ(自分の家庭)はウチ」というのがオトナの考え方です。
世の中にはいろんな家庭が(一人暮らしも含めて)あるのです。
結婚していないから不幸、子供がいないから不幸、などと決めつけるのはよくないでしょう。
「人(の家庭)は人(のもの)。自分(の家庭に)は自分(の幸せがある)」と割り切って考えられるといいでしょう。
「自分(と家族)が幸せに(健康で/平穏無事に)暮らせますように」というのが、日本人のいちばん多い願いかもしれません。
そのためにも、ヨソの人のことは気にせずに、まわりの人を大切に、人を愛する幸せを感じられるようになるといいのではないでしょうか。
一人暮らしの人は、誰のことも気にせずに、自分を幸せにすることができるといいでしょう。
人に恵まれたもの、自分に恵まれたもの
誰かの恵まれているもの(容姿、何かの能力、まわりの人、住居、高価な持ち物など)を見て、嫉妬したり落ち込んだりしても、イヤな気分になるだけです。
また、「自分は恵まれていない」などと不幸(な気もち)になるのも、自分のためによくありません。
「人(の恵まれたもの)は人(のもの)。自分(に恵まれたもの)は自分(のもの)」と割り切って考えられるといいでしょう。
誰にでも恵まれているものがあるはずです。
自分よりも恵まれている所のある人はたくさんいます。その一方、世の中には自分よりも恵まれていない所がある人がたくさんいるのです。
恵まれていないもの(物・人・事)のことを考えるより、自分に恵まれているもののことを考えたほうがいいでしょう。
不幸を数えて暮らすより
幸せを数えて暮らそう
ふつうの生活の中にも幸せがたくさんあるはずです。
たとえば、何かが有る幸せ、誰かがいてくれる幸せ、やりたいことがやれる幸せなど。
それらを「当たり前」と思ってしまうと何も感じられませんが、「幸せだなぁ」「ありがたいなぁ」と思うことで、自分の幸せを感じられるようになるといいのではないでしょうか。
人の生き方、自分の生き方
世の中にはいろんな生き方をしている人がいます。
人の生き方を見て、参考にしたり反面教師として学んだりするのならいいのでしょうが、嫉妬したり落ち込んだり不幸(な気もち)になるのはよくありません。
「人(の生き方)は人(のもの)。自分(の生き方)は自分(のもの)」と割り切って考え、自分の人生を大切にできるといいでしょう。
反対に、人の生き方にアドバイスはできても、最終的に生き方を決めるのは本人です。
たとえ親でも(成人した)子供の人生を決定することはできない、と考えたほうがいいでしょう。
「人(の人生)はその人(のもの)」です。過干渉はやめたほうがいいでしょう。
人の意見をきいたとしても、それを選択したのは自分であり、その責任は自分が経験としてとるしかないのです。
人生の選択が難しいこともあるでしょうし、現実としていちばん望む選択はできないこともあるでしょう。
それでも、自分が選択した人生で「自分の生き方はこれでいい」と思えるように生きることで、「自分(の人生)は自分(の愛すべきもの)」と言えるようになるといいのではないでしょうか。
人の幸せ、自分の幸せ
幸せは人それぞれです。
そして、人には人の幸せがあり、自分には自分の幸せがあるのです。
「人(の幸せ)は人(のもの)。自分(の幸せ)は自分(のもの)」と割り切って考えられるようになるといいでしょう。
人の幸せを見て、嫉妬するか、祝福するか、なんとも思わないか。
人の幸せを手本に目標をもって努力しようとするか、人とは違う幸せを求めて努力しようとするか、何もしないか。
人の幸せと自分の幸せを比較するか、(人の幸せのことはさておき)自分の幸せを感じるか。
人の幸せをどう考えるかは、自分しだいです。
人に嫉妬してしまうのは「自分が今幸せでないから」と考えることもできそうです。今の自分(の生活)への不満が、人の幸せに気づいたことをきっかけに湧きだしてしまったのかもしれません。
ということは、自分が幸せに暮らせるようになり、「今自分は幸せ」と心から思えるようになれば、人に嫉妬しなくてすむのではないかと思います。
幸せになるためには、どうでもいい人の幸せではなく、自分の幸せを大切にすることが肝心です。
ただし、愛する人の幸せは自分の幸せとなります。
自分の幸せへの道を一歩一歩のぼっていくことで、少しずつ幸福度を上げ続けていけるといいのではないでしょうか。
自分らしく生きるためにも
「人は人、自分は自分」と心から思えるようになるためには、「人は人(でいい)」と「自分は自分(でいい)」と思えるようになれるといいでしょう。
「人は人でいい」という「(人の小さいことにこだわらない)“大らかな人”、かつ「自分は自分でいい」という“マイペースな人”のようなイメージならいいのではないでしょうか。
「人は人でいい」と思える人は、人から悪くとられることはあまりないでしょうし、「悪くとるのは、相手の問題」と考えていいでしょう。
また、人にあまり左右されないように生きるためには、人にどう思われようと自分らしく、“我がまま”な所もあっていいのではないでしょうか。
人の幸不幸は、まわりの人にある程度影響されるのはしかたがないでしょう。
でも、人に振り回されてばかりで、幸せに暮らせないようでは大きな問題です。
自分(の価値観・大切なもの・生き方など)をもち、「自分の生き方はこれでいい」と思えるように生きることができるといいでしょう。
自分の人生を大切にできるようになるために、「人は人、自分は自分」という姿勢で、人にあまり左右されないで生きられるようになれたらいいのではないでしょうか。